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そしてストーリー仕立て!ス スゴイ~っ!
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終了 2015.04.06 → 2015.05.10 エントリー番号:15727

 私は、この夏に引っ越しをする予定だ。

 

 物件を探すついでに散歩をしていた。

 

 気が付くと、緑色の文字で「ホームバンクサービス」と看板にかかれた、

不動産屋さんの前に来ていた。

 良い物件情報があるかもしれない、と、店頭を覗こうとすると、

「何かお探しですか?」と、声をかけられた。

 斜め上を見上げると、そこには、不思議な、しかし、優しげな青年が、

ニコニコとこちらを見ているではないか。

 その青年は、まるで古い海外ドラマに出てくる探偵のような、

特徴的なコートと、大きな虫眼鏡を持っていた。白い手袋までしている。

そして、先程見た看板と同じ、きれいな緑色の目をしている。

 何より驚いたのは、ネズミのような大きな耳と長いしっぽがついていたのだ。

・・・・しかし、人間の耳もついている。なにかのコスプレさんだろうか?

 しかし、柔らかな物腰や、穏やかな声の調子から、とても好印象を持った。

 

 思わず首を傾げながら、聞いてみた。

「え?あ、あの・・・・物件情報を見に・・・・あなたは?」

「すみません、申し遅れました。僕は『いい家みっけマウス』といいます。」

青年は答える。

 

 ・・・・少し、詳しく素性を聞くと、この『ホームバンクサービス』のキャラクターが、

よりお客様のサポートが出来るように、人間の姿に変身したのだ、という。

「耳としっぽは、消すこともできるんですが」

ポスンッという音とともに、彼の耳としっぽが、どこかへ消えてしまった。

「長く消すのは大変なんですよ」

また、ポスンッという音がして、耳としっぽが現れた。

 私は、その様に面喰ってしまうとともに、「耳としっぽがなければ、

普通にイケメンなのに」という言葉を飲み込んだ。

 

「さあ、お嬢さん、ご案内いたしますよ。ここには、優秀なスタッフが何人もおります。

きっと、ご希望に沿った、予想以上の物件が見つかりますよ。何なりと、ご相談ください。」

 そう言われて、私は、不思議な魅力をもつ青年に、恭しく導かれ、

店の奥へと入っていった・・・・

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作家(絵師)様の描いた大切な作品です。作品の無断掲載・無断使用は固く禁止しております。
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